ローマ法のSocietasは今日の用語だと「組合」と訳すしかないのでしょうが、それについて調べていて、面白い文献を見つけました。
ミュンヘン大学法学部教授のゴッドフリード・シーマンの「商法としてのローマ法」です。(日本語です。)
その冒頭にプルターク英雄伝からの引用があって、あのマルクス・カトー(大カトー、キケロの「老年について」の主人公の)が海上貿易を営む人にお金を貸し付けていて、金を借りたい大勢の人に組合契約を結ぶことを勧めた、というものです。
大カトーが金貸しをしていたというのはちょっとショックですが、ローマでの組合(Societas)が海上貿易のために使われていたというのも驚きです。というのも中世のイタリア諸都市でCommendaが生まれるのはまさに地中海での海上貿易のためだからです。まだこの論文はじっくり読んでいませんが、かなり参考になりそうです。