「中世合名会社史」のドイツ語原典の通読を完了しました。といっても1日15分ずつぐらい、ドイツ語のリハビリを兼ねて最初から最後まで音読したというだけで、意味をきちんと取りながら読んだ訳ではありません。英訳の通読に続けて、果たして日本語訳が可能か、という見極めが主目的ですが、英訳と同様、まあ部分的には苦労する箇所もあるかもしれませんが、まずは問題無いだろうと判断しました。確かにドイツ語の中にラテン語句が取り込まれた文章は分かりにくいのですが、後年のヴェーバーの文章に比べれば、錯綜している感じが少ないです。やはり博士号論文ということで、他人の審査を受ける論文であり、まずは読む人に理解してもらわなければならない、という事が大きいと思います。それから、ラテン語が崩れたイタリア語のなりかかりやスペイン語のなりかかりというような文章がかなり登場しますが、それでもラテン語はラテン語という感じなので、まったく理解出来ないとは思いません。
これからいよいよ本格的な翻訳作業に入り、少しずつ出来たものをこの場にアップして行きたいと思います。なお、テキストの元は、“Max Weber im Kontext”のCD-ROMから取りますが、その都度モーア・ジーベックの全集版と比較してチェックします。「経済と社会」のような原稿しかないものと違い、きちんと書籍として出版されたものなので、おそらく大きな異同は無いだろうと思います。