ついに30まで到達。
信仰を巡る戦い→清教徒革命などのことが言及されていることから、これは明らかに17世紀の話であって、United Kingdom = イギリスはまだ成立していません。スコットランドが別に言及されていることからも明らかです。こんな高校生レベルの世界史の基礎知識も折原センセは持っていません。
原文
Er ist, im Gegensatz zu Holland, Teilen von Schottland und den amerikanischen Kolonien, wenigstens in England selbst auch bald wieder kollabiert, nachdem die Machtsphären und -chancen im Glaubenskampf erprobt und festgestellt schienen.
折原訳
そうした大衆的知性主義は、オランダ、スコットランドの各地およびアメリカ植民地とは対照的に、少なくともイギリス本国では、その勢力範囲と拡大可能性が、信仰戦争において試練を受け、確立したかに見えた後に、まもなくふたたび衰退している。
丸山訳
そういった大衆主知主義は、オランダやスコットランドの一部、そしてアメリカの植民地とは対照的に、少なくともイングランド自体では、その勢力範囲と勢力拡大の可能性が信仰を巡る戦いの中で試されそして確かなものになったように見えたその後で、再びまた衰退した。
なお、ここまで執拗に折原誤訳を摘出し指摘していることに疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、このことは折原氏自身が主張していることを忠実に実践しているだけということを申し上げておきます。以下はこの私家版訳をこちらに送って来た時のメールの一部です。内容は創文社訳に対してのものですが、見事に自分の訳に戻って来るブーメランになっています:
「そこで、こういう(積極的と否定的)二義的な読解状況に直面した後進-後輩には、そういう先訳に、原則としてどう対応すべきか、という、翻訳の「哲学」ないし「責任倫理」の問題が、提起されざるをえません。そして、この問題提起にたいしては、一方では、武藤氏他訳の、宗教史上の諸事象にかんする豊富な訳注は尊重し、保存しつつも、他方では、全篇にわたる術語の誤訳-不適訳は逐一摘出し、是正して、ヴェーバー「宗教社会学」とは何であるかを、そのつど具体的に解説して、読者の理解に資する、という方針が定立されましょう。」