折原先生訳の問題点(7)

また変な折原訳
原文
Vor allem (aber nicht nur) innerhalb der Zenturionenschicht, also der Subalternoffiziere mit Zivilversorgungsanspruch.
折原訳
とくに [ローマ軍の]百人隊長階層の内部、つまり退職後には民間への就職の斡旋を権利として請求できる下級将校の間で、(もっぱらそうとばかりはいえないとしても) しかりであった。

何ですか、民間への就職の斡旋って?ローマ時代に職安があったんでしょうか。
ここで言っているのは、例えば蛮族の百人隊長も多くいましたが、彼らは40歳過ぎて退役すると「ローマ市民権を得て」、さらに植民市において土地を割り当ててもらってそれで生活することが出来るようになりましたが、そういったことです。折原センセがローマ史をまったく分かっていないということは、こういう翻訳からも分かります。

なお、「宗教社会学」の改訳の4回目の公開が遅れているのは、以上のように折原センセ訳はまったく当てにならないので、全文チェックに方針を変えたためです。もはや「補訳」ではなく「完全改訳」です。

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