辞書は新しい方がいいか?

宗教社会学の次の箇所:
Ganz im Gegensatz dazu gilt in der Vergangenheit die Stadt als Sitz der Frömmigkeit, und noch im 17. Jahrhundert erblickt Baxter in den (durch hausindustrielle Entwicklung herbeigeführten) Beziehungen der Weber von Kidderminster zur Großstadt London ausdrücklich eine Förderung der Gottseligkeit unter ihnen.

ここのBeziehungenをどう訳すか?おそらくは皆様の手持ちの新しい独和辞典には「関係」の意味しか載っていないと思います。
しかし写真にあるようにここは「移住」という意味です。

私の訳:
しかしそれとは正反対に過去においては、都市こそが敬虔的信仰の中心地だったのであり、17世紀においてもなおバクスターは(手工業の発展の結果としての)キダーミンスターの織工の大都市ロンドンへの移住について、それが明らかにその者達の間で神への敬虔な信仰が進んだ印と捉えていたのである。

この単語の本来の意味は「移住」で「関係」は後から派生した意味ですが、しかし現在では「移住」の意味は廃れたので、新しい独和辞典にはこの意味が出ていません。写真は1963年の木村相良独和辞典のコンパクト版です。この辞書は古いドイツ語文献を読むときには良いと故麻生建先生に教わって、ヴェーバーを訳す時はほとんどこれです。

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