カール・ポパーという哲学者がいて、最近日本でもすっかり有名になっているアドラー心理学を科学ではない「疑似科学」と批判しています。その理由は
(1)反証することが不可能→そもそも明確な根拠も不明な諸前提に基づいた論で、科学的なエビデンスを出して反証することが不可能。
(2)なんでももっともらしく説明してしまう。
の2つです。
これってよく考えたら、ヴェーバーの学問にもそのまま言えるのではないでしょうか?プロ倫におけるヴェーバーテーゼはきわめて知名度が高いですが、そもそも本人が証明に失敗しているし、またはっきりと誤っているという証明に成功した人もいません。即ち反証不可能。
また、ヴェーバーの宗教社会学を見れば、色んなことをもっともらしく説明するのばかりだということは誰でも読めば分かります。
これって、誰でも気付きそうな内容なのにこれまで主張している人を見たことがありません。もしかするとこのことを明らかにするとヴェーバー教団から刺客が送られて暗殺される?(笑)
ちなみに前の投稿で、ヴェーバーの理念型のファイヒンガーの「かのようにの哲学」の影響を論じましたが、アドラーもまたファイヒンガーの「かのように」を心理学に応用した人です。
(余談ですが、私はブームになるはるか前からアドラー心理学は知っています。昔Nifty Serveの外国語フォーラムで野田俊作さんという日本におけるアドラー心理学のエヴァンジェリスト的な人と知り合いだったからです。岸見一郎氏はちなみにそのフォーラムのシスオペ{会議室管理者}でした。岸見氏のアドラー心理学は元々野田氏から教わったもの。)