雑誌「ロゴス」についてのメモ

ヴェーバーの「理解社会学のカテゴリー」とフッサールの「厳密な学としての哲学」の発表誌はどちらも哲学雑誌「ロゴス」誌です。これについてちょっと調べました。まず正式な名前は”Logos. Internationale Zeitschrift für Philosophie der Kultur.”です。単なる哲学雑誌ではなく、「文化の哲学」のための国際雑誌、となっています。「文化の哲学」と聞くとまずリッケルトを思い出しますが、実際に編集に携わったゲオルク・メーリスはリッケルトの弟子筋にあたる新カント学派の哲学者です。出版社はおなじみモーア・ジーベックです。「国際」の方はロシア語版他の各国語版が計画されていたようです。1910年創刊で年1冊のペースで刊行されたようで1933年まで続きます。その後ナチスの政権奪取で雑誌の性格が変わってしまったようです。ここにどなたが作られたか存じ上げませんが、各巻の執筆者とのその表題の一覧があります。それを見ると、フッサール、リッケルト、ヴィンデルバント、ジンメル、ラートブルフ等々、「理解社会学のカテゴリー」の冒頭で言及されている学者が多数登場します。タイトルからも分るように、純粋な形而上学に限定した雑誌ではなく、幅広い分野の学者が寄稿していたことが分ります。ちなみにマリアンネも2回寄稿しています。最初の寄稿はヴェーバーより先です。

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