折原浩訳の問題点(120)

折原センセは、「理解社会学のカテゴリー」の概念に非常にこだわりますが、しかしながらここの訳は問題が多いです。何故Anstaltsgemeinschaftを分解して訳すのか。アンシュタルトはゲゼルシャフトの中でも高次のもので、例としては国家やカトリック教会が挙げられています。なのでここは「アンシュタルト化した(アンシュタルトの段階にまで達した)ゲマインシャフト」と訳すしかありません。ゲマインデが元はゲマインシャフトと同義でありながら、現在ではゲゼルシャフト化されて地方自治体になっているのと構図はまったく一緒です。

原文
Die Erlösung erfolgt dann durch Gnaden, welche eine ihrerseits durch göttliche oder prophetische Stiftung beglaubigte, Anstaltsgemeinschaft kontinuierlich spendet: Anstaltsgnade.

折原訳
すなわち、神ないし預言によって創立された施設として信任されるゲマインシャフト自体が、ひとつのアンシュタルトとして、継続的に恩恵を分与することにより、救済が達成される、という見地 (アンシュタルト恩恵) である。

丸山訳
それは救済が恵みによる結果として起きるが、その恵みが、あるそれ自体として神的なものあるいは預言に基づいて創立された施設が、つまりアンシュタルト化した[アンシュタルトの段階にまで達した]ゲマインシャフトが継続的に贈与するものである場合である:つまりアンシュタルトによる恵みである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA